「私のくらし」や「私の暮らすまち」を豊かにするための学びの場を食育を中心にコーディネートしているNPOです

【講座報告】

講師:杉浦俊彦さん(国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹研究所 栽培・流通利用研究領域 上席研究員)

日時:1月16日(土)14:00~16:00 オンライン講座

日本の平均気温はこの100年で1.2℃上昇しており、近年は高温年の頻度が高くなっているそうです。人間や家畜と違い、植物の成長は温度によって制御されるため、最近は高温障害(果実の着色不良、発育不良、味覚への影響など)が頻繁に起こっています。秋に越冬と発芽の準備をする植物には、高温が続くと春の開花に影響が出ます。桜が咲かなくなる可能性もあるとのこと!しかも今後の100年ではさらに1.1~4.4℃の上昇が予測されています。

温暖化に対しては、緩和策(温室効果ガスの削減)と適応策が必要です。が、これまで温暖化適応という概念はなく、「適応策」が講じられるようになったのは最近のことです。適応策には、栽培技術での対応、温暖化対応品種の利用、作物転換がありますが、コストはだれが負担するのかなどの課題も多いようです。

緩和策については、農業の現場でできることもありますが、私たち消費者の食べ物の選び方も大切です。なぜなら、国内に耕作放棄地がありながら農作物を輸入に頼る日本は、輸送においてCO2を排出しているからであり、その農作物を生産するために世界の森林が伐採されCOの吸収ができなくなっているからです。自給力を高め、地産地消の意識を持つことの重要性について、あらためて考える機会となりました。

 

<アンケートから>

・地球温暖化。全体で僅か1℃でも、高温が多発する。植物は温度に敏感だと。自給率の極端に低い日本は、これからどうしていけばいいのか心配になる。作物が不作なら、まずは、自国優先で、いくらお金を払っても売ってもらえない事態も起こってくるかもしれない。やはり、日本も経済優先ばかりでなく、農業に力を入れて、自給率を上げていくべきだと思われる。日本はもっと種を大切にすべきではないか。温暖化に対して、関心が低すぎるのではないか。大雨が降って川があふれ、初めて危険を感じ、大きな台風が来て初めて恐れおののく。太陽が燦燦と降り注いでいるにもかかわらず、電気やガスで洗濯物を乾かし、冷暖房は使い放題。温室で作った季節外れの野菜があって当然と思い、エネルギーに対する感覚がマヒしてきているのではないかと。

・海外に食料などを依存している私たちが間接的に森林伐採に加担しているのだと思うと、そんなことも周りに伝えていけたらいいなと思いました。

・温暖化が農作物の成長に与える影響の仕組み、現在の対策の現状、今後の課題まで詳しく教えて頂き、ありがとうございました。

・食料自給率の問題も含めて今からの不安定な時代に食料問題ほど大事なことは無いと改めて感じられる講義でした。

<参加されたかたのブログのご紹介>

https://food-mileage.jp/2021/01/18/blog-297/

 


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